空が大きい街、えにわ!

黄金地区 野部様ご夫妻
空が大きい街、えにわ!

今回は恵庭市黄金地区にお住まいの野部様ご夫妻.にインタビューです。お仕事の都合でアメリカ・オハイオ州に長い間暮らしていましたが、退職を機に2007年から恵庭市で新しい生活を始めました。退職後の移住ということで、ご夫妻共に日々の生活を楽しむことができる街を探していたそうです。その中で、恵庭市を選んだ理由は何だったのでしょうか。みなさんも気になると思いますので、さっそくご紹介したいと思います。それではよろしくお願いします。

野部様の退職を機に北海道へ移住をされたわけですが、どのように移住先を決めたのでしょうか。
(野部様)決めたのは妻です。1982年から2007年までの25年間、家族でオハイオで暮らしましたがそれは私の仕事の都合でした。ですから、退職後の住む所は妻に決めて貰いたいと言いました。
(奥様)私は、とにかく暑さが苦手だったので、涼しい場所に住むと決めていました。夫の退職後で子ども達も自立していましたから、仕事や子育ての環境を考えなくて良かったこともあり、自由に住みたい場所を選び北海道に移住することにしました。また、もともと私は根室出身で、北海道の冬や雪に関して不安がなかったことも理由です。
野部様は奥様から移住先が北海道であることを聞いてどのように思いましたか。
(野部様)私は神奈川県川崎市出身なので、北海道の冬の生活は経験したことがありませんでしたが、オハイオも冬の厳しい地域だったので、寒さや雪に抵抗はありませんでした。むしろ、冬は雪で一面覆われて真っ白になり、春になると地面が見えて芽吹く、それは暮らしが一年毎にリセットされる感じで好きですね。オハイオも恵庭も四季がはっきりしている点は似ています。
奥様が決めた移住先を野部様も気に入られたわけですね。では、北海道の中でも恵庭市に決めた理由は何でしょうか。
(野部様・奥様)最初から恵庭市に決めていたわけではありません。札幌近郊で新千歳空港にアクセスの良い所で私たちの趣味や日常の過ごし方に合う街を探し、決まったのがたまたま恵庭だったわけです。子どもたちはアメリカに住んでいるので空港に近いことも大事でした。それに大きな買い物や高度な医療などを考えると札幌に近い場所が良いですよね。また、最新の芸術・文化などを楽しむことができる環境が札幌にはありますから。そうそう、先日も札幌で落語を楽しんできたばかりです。
また、「駅まで歩いて行ける」「ゆとりを持った生活ができる広さ」といった条件も重要でした。将来、車が運転できなくなっても、駅まで歩いて行ける場所なら長く住み続けることができるのではないかなと考えたわけです。
(奥様)そういった自分たちが求める条件を整理し、私が一時帰国した際に新さっぽろで不動産業を営んでいた従姉妹に案内をしてもらい見つけたのが、ここ恵庭市黄金地区の土地でした。
北海道内で空港や大きな都市までのアクセス、駅まで徒歩圏内ということを重視されるのであれば「札幌のまちなか」でマンション暮らしをすることも選択肢の中にあったのではないでしょうか。
(野部様・奥様)確かに将来的にはそうなるかもしれませんが、今のところは考えていません。今の私たちにとっては、札幌は暮らすには大きすぎる「まち」です。その点、恵庭はほどよい大きさの「まち」で、静かで暮らしやすい。時折は千歳基地の飛行機の音が気になりますが。普段は街が静かなこともいいですね。
お二人の条件に合った土地として恵庭で新生活を始められたわけですが、普段はどのように過ごされていますか。
(野部様)夏は川沿いをジョギングしたり、支笏湖をオートバイでツーリングするなどしています。その他に、ラジコン飛行機を自分で作ったり、飛ばしたりしています。恵庭では15分も車を走らせれば飛ばせる場所に行けますから便利です。これが関東、例えば私が生まれた川崎近辺ですと、移動するだけで数時間かかることもありますから。実はアメリカにいるときからインターネットで恵庭の地図を調べて、この街なら飛ばせる場所がすぐ近くにあるだろうと思っていました。
(奥様)この人ったら、この真冬に盤尻まで飛行機を飛ばしに出掛けるんですよ。先日なんか、案の定、車が雪に埋まって動けなくなってしまって。「迎えに来てくれ」と連絡があったので、しょうがないから迎えに行ったのですが、私の車まで埋まってしまってどうしようもなくなってしまいました。結局、恵庭に来てから知り合った若いお友達に助けに来てもらったんですよ。
空が大きい街、えにわ!
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それは大変でしたね。ところで、その助けに来てくれたお友達とはどのように知り合ったのでしょうか。
(奥様)バドミントンの初心者講習で知り合いました。やっぱり初めて住む街ですから、お友達づくりは大切です。恵庭に移住した当初は、市の広報誌に掲載されている色々な教室やスポーツなどの講習会に積極的に参加しました。何が自分に合うのか、どこに気の合う人がいるのか分かりませんから。そうやって知り合ったお友達からまた新しいサークルやクラブなどを紹介してもらい、幅広い年代の友達を作ることが出来ました。若い人達ともつながりを持てたことは特に良かったと思っています。
普段の生活の中で、お買い物などはどのようにされていますか。
(奥様)ちょっとした大きな買い物は近くの街まで出掛けることもありますが、普段の買い物は市内にあるお店で充分足りています。
(野部様)そういえば、隣の街にあるジョイフルAKを見たときは感心しました。こちらにも品揃えの良いお店があるんですね。アメリカでは必要な物を自分で作る人が多いので、品揃えが良く様々な部品を扱っているお店が多いのですが、ここまで商品を揃えているお店が近くにあるとは思いませんでした。
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奥様のご両親も根室から恵庭に来られたと伺いましたが、ご両親はこちらの生活をどのように感じていられているようですか。
(奥様)病院が近くになった上、常勤の先生がいることも喜んでいるようです。また、老人会が温泉に連れて行ってくれるなどで、行動範囲も広がり楽しんでいます。
他にも野部様ご夫妻が恵庭での日々の生活の中で感じたこと、気がついたことなどはありますか。
(野部様・奥様)特にありません。良い意味で「想定内」の街であったということでしょうか。生活するうえで不便さを感じないですし、思い描いていた生活が出来るのは良いと思います。普通の街というか都市すぎない・大きすぎない街であることが恵庭の魅力ではないでしょうか。
(野部様)恵庭は四季をはっきり感じることができます。関東の冬などはただ寒いだけで季節感を感じる幅が狭いですね。あと、北海道は「空が大きい」と思います。東京近辺ではこのように空は大きく見えませんし、実感できません。私はアメリカで小型飛行機のライセンスを取得し日本でも飛んでいますが関東に比べて北海道は自由に飛べる空域が広いと思っています。ローカルの飛行場の数も多く、飛行できる範囲が広いですね。
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空が飛びやすいのは、まさに大きい北海道ならではですね。ところで話はがらっと変わりますが、退職後、恵庭市にすぐにお住まいになられたわけですが、住宅はどのように建てられたのでしょうか。
(野部様)先ほど申し上げた通り妻が一時帰国した際に土地を見つけてから、インターネットで地元の建築会社を探しました。私の父が大工だったこともあり、「家は建てるだけでなく、建てた後も大事である」と考えていました。ですから、家を建てるとしたら、地元の建築会社が良いのではないかと。そうやって見つけたのがキクザワさんです。キクザワさんに決めてからは、私たちがこれから住む家のイメージ・必要なことなどを記載した要件書を作成し、アメリカからキクザワさんへ送付しました。キクザワさんはそれを基に住宅の原案を作成し、以後私が又意見・要望点を連絡、キクザワさんが図面や資料で提案するといったやりとりを一年間ぐらいメールで行いました。そうやって、時間をかけて建てたこともあり、家のつくりや暮らしも思っていた通りの「想定内」でした。もちろん、建築後もキクザワさんは、住宅の面倒をしっかりみてくれていますよ。
アメリカにお住まいになりながら遠く離れた恵庭市に住宅を建てるといった、なかなか経験することができない貴重なお話、ありがとうございました。それでは、野部様ご夫妻から、「移住して新しい生活を始めたいな」「移住したいけど、条件に合った場所が見つかるのかな」と考えている皆さんへ、一言アドバイスをお願いします。
(野部様)人にはそれぞれ価値観がありますので、好きな街に住むのが良いのではないでしょうか。私たちも、条件に合った街がたまたま恵庭だったわけですから。
(奥様)自分の希望が全て揃っている場所を見つけるのは難しいので、そのときに必要なものがある場所にすることが良いと思います。あと何かをお伝えするとすれば…。そうそう、私が恵庭に来て思ったことは野菜など「食べ物が美味しい」こと。流鏑馬のお祭りに行ったときに、野菜の詰め放題が行われていて、すごく楽しそうでした。私も実際に詰めてみたのですが、なかなかうまくいかなくて。すると、近くに居たおじさんが「こうすればたくさん入るぞ。」と詰め方を教えてくれました。他の街と比べることは出来ませんが、恵庭は「人との触れあいが多い街」だと思います。移住してからわかることが多いと思いますが、私たちのお話が少しでもお役に立てれば嬉しいです。
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一年を通して趣味を楽しんでいる野部様と、色々なサークルなどに積極的に参加され交流を広めている奥様の充実した生活の温度感が伝わってくるお話しを伺い、人それぞれに「まち」の感じ方を持っていることを改めて感じました。恵庭にご興味をお持ちになられた方も、是非一度お越しいただき「恵庭のまち」を感じてほしいと思います。最後に、野部様ご夫妻も、移住インタビューで紹介されることは「想定外」だったのではないでしょうか。

インタビュー日:2019年7月19日