まちに「あるもの」を思いっきり楽しみましょう!

黄金地区 菊澤様
まちに「あるもの」を思いっきり楽しみましょう!

今回は、黄金地区にある工務店「キクザワ」の菊澤久代さんにインタビューです。恵庭に移住することになったきっかけ、生活、お住まいに関することなどのお話を伺いましたので、ご紹介いたします。それでは、よろしくお願いします。

恵庭へ移住することになったきっかけは何ですか?
夫が家業の工務店を継いだことがきっかけです。平成元年に栃木県宇都宮市から恵庭に引越をしてきました。夫に、このインタビューの話をしたところ、「俺たちが恵庭に引越をしてきたことは、移住と言えるのかな。」なんて笑っていました。現在は、工務店「株式会社キクザワ」で社長である夫と一緒に働いています。
まちに「あるもの」を思いっきり楽しみましょう!
ご家族のもとに帰省するときなど、不便さはありませんか。
恵庭は空港が近いので、不便さは感じませんね。最近こそ回数は少なくなりましたが、子どもが小さい頃は、両親に顔を見せによく帰省していました。飛行機で新千歳空港から羽田空港に向かい、新幹線を乗り継ぐ経路なら、恵庭を12時に出発すれば、16時半過ぎに実家に着きます。割と早く着きますよね。引越し当初、両親は私たちが海外に行ってしまうように思っていたみたいです。私はすぐに会える距離だと思っていましたけど。現在は道外の大学に通っている子ども達も、空港が近いので帰省しやすいみたいです。
初めて恵庭に来たときは、どのような印象を持ちましたか?
宇都宮と違い「隣の住宅との間に距離があること」に少し寂しい印象を持ちました。しかし、しばらく住んでみると、子どもが騒いだりしたときなどの音を心配しなくて済むので、ゆとりを持って生活できることに気が付きました。
では、住んでから、改めて感じたことはありますか?
恵庭は、日々の生活に必要最低限のものが揃っているので、とても便利な街だと思います。また、恵庭にないものでも、札幌や千歳といった大きな都市に少し足を伸ばせば手に入ります。こうした生活環境がお気に入りです。さらに、恵庭には野菜を作るのが好きな人、採れた野菜を人にあげるのが好きな人が多いと思います。私も、いつもご近所や知り合いからたくさんの旬の野菜をいただています。そういえば、家庭菜園の野菜は、道外より虫が付かない気がしますね。
休日は、どのように過ごしていますか。
子育てが一段落してからは、バイクでツーリングをして温泉などに行っています。恵庭の周辺は、季節によって木々の葉の色が異なり、とても綺麗です。新緑の時期は薄緑色、紅葉の時期は真紅の葉で木々が覆われる色鮮やかな姿には、ずっと見入ってしまいます。冬には、それまでに仕事や趣味で忙しく、貯まってしまった本を読んだり、DVDを観たりして過ごしています。恵庭は四季がはっきりしていて、どの季節も楽しめるので飽きないですね。
まちに「あるもの」を思いっきり楽しみましょう!
お子様が小さい頃の生活はどのようにお過ごしでしたか。
恵庭は、車を30~40分も走らせれば近隣の都市、山、海に行くことができるので、休日には良く家族で出掛けていました。
例えば、恵庭に住んでから、釣りやキャンプを始めましたが、自然に触れながら遊べる環境が多く、とても楽しかったです。また、札幌にある施設、青少年科学館などの遊びながら勉強もできる施設にもよく連れて行きました。冬には子どもと一緒に外で濡れタオルを振り回して凍らせたり、風船を凍らせて割ったり、材料を缶に入れて雪の上に転がしてアイスクリームを作ったりしました。今思えば、お金をかけずに遊べるのも恵庭の魅力の一つかもしれませんね。
子育てで言えば、公園で遊んでいる親子や同じ幼稚園に通園するお母さん達と友達になって、色々相談できたことも嬉しい思い出です。子育て以外のこと、イクラの処理やホタテの身の取り方など北海道ならではのことを色々教えてもらいました。
せっかくですので、地元の工務店のお立場から北海道の家づくりについてお聞かせください。
北海道の冬は寒いです。そして、その寒さは本州以南の寒さとは質が違います。具体的には、本州以南の冬は湿度が低く風が強いため実際の温度よりも寒く感じるのに対し、北海道の冬は雪があるため湿度が高く、湿度が高いと体感温度は高く感じることから、気温ほどの寒さは感じません。そのため、体感されるとすぐにお気づきになるかと思いますが、東京の0℃と北海道の0℃とでは、北海道の方が暖かく感じるはずです。とは言え、それでも北海道は絶対温度が低い上、緯度が高いことから冬場は太陽の高さが低くなるので、やはり寒いです。
また、雪の問題も考えなければなりません。そのため、北海道での家づくりにおいては、「少ないエネルギーで暖かくするために断熱性・気密性を高めること」、「カビや結露の少ない生活をするための計画換気」、「快適で血管障害などの疾患を予防するための全室暖房」、「積雪や大地震にも耐えられる耐震性」など、北海道ならではの工夫が必要になります。私たちの会社では、このような高性能住宅に古くから取り組んできました。
また、長くお住まいになる住宅を手掛ける工務店は、気軽に相談でき信頼できる「住まいの町医者」となるべきだと考え、お客様との人間関係を重視した家づくりを心がけてきました。
実際に住宅を建てる場合は、どのように進めたら良いでしょうか?
住宅を建てるときは、住んでみないとわからないことが多いので、知識と技術とを兼ね備えた専門家に相談するのが良いと思います。そしてその時は、「どのような家に住みたいのか」だけではなく「どのような生活をしたいのか」といったイメージを持って相談することで、ご要望に沿った「プロの提案」を受けることができるのではないでしょうか。
例えば、子どもが小さい頃には走り回ったり騒いだり出来るように広い間取りにし、成長に合わせて間仕切りをして部屋を分ける、といった「将来の生活」を想定した家づくりの提案をしてくれるはずです。私の場合は、子どもが大きくなったら二階にもトイレを設置できるように、予め水道を引いておきました。結局、設置はしませんでしたが、新たにトイレを設置するのは費用も含め大変なことですので、準備をしておきました。
まちに「あるもの」を思いっきり楽しみましょう!
まちに「あるもの」を思いっきり楽しみましょう!
北海道の家づくりのコツなど、大変参考になるお話が聞けました。ありがとうございます。それでは最後に、これから恵庭に住むことをご検討されている方へ一言お願いします!
恵庭にないものを探すより、「あるもの」を思いっきり楽しんで欲しいです。「見渡す限り、広い大地」、「たくさんの海産物」など、人によって様々な北海道のイメージをお持ちかもしれませんが、こうしたものの全てが恵庭にあるわけではありません。ただ、他の地域にはないものがこの「恵庭のまち」にはあります。
それは、恵庭の「美味しい水や綺麗な空気」、「交通アクセスの良さ」、「生活のしやすさ」といったものではないでしょうか。恵庭が「住んでいて気持ちの良い街」であることがみなさんに伝わるといいですね。
まちに「あるもの」を思いっきり楽しみましょう!

恵庭にある全てのものを楽しんで、日々の生活や子育てをされてきた菊澤さんのお話を伺い、私自身も「何気なく暮らしている日常に、まだまだ楽しめるまちの魅力を見つけることができるのではないか。」と思いました。また、地元の工務店ならではの北海道の住宅について貴重なお話を聞くことができて大変参考になりました。本当にありがとうございました。
お話を聞いてご興味をお持ちになられた方は、こちらの「キクザワ」さんホームページをご覧になってみてはいかがでしょうか。

インタビュー日:2019年7月19日